ディレクトリマップとは?

この記事では、Web制作に関わる人にとって重要であるディレクトリマップについて詳しく解説していきます。

  • ディレクトリマップとはどんなものか?
  • ディレクトリマップの役割、作成方法は?
  • サイトマップとの違いは?

ディレクトリマップについてまとめてみました。

ディレクトリマップとは?

ディレクトリマップとは、Webサイトの全てのページのURL、タイトル、記事内容などを一覧表でまとめたものです。ページリストと呼ばれることもあります。

サイトマップとは違ってWebサイト上に掲載されるものではなく、発注側や管理運営者がコンテンツの維持・管理や運営を円滑に行うために作られます。

サイトマップで示されたサイトの構造をもとに各ページの様々な情報をまとめることで、各コンテンツがどのフォルダにあるか一目でわかり業務がスムーズに進められます。Webサイトの制作から維持や管理、運営などをトラブルなく進めるために重要な資料です。

ディレクトリマップはなぜ必要か?

Webサイトの制作や管理をするために必要な情報が膨大なためです。一つのWebサイトのページ数は数十ページから100ページ超えのものもあります。その全てのページを管理するためにWebサイト全体の構造を一つの資料だけで把握する必要があるのです。

ページ数が少なくても構築時に必要となる情報をまとめるために作成する場合が多いです。次に、ディレクトリマップの役割について解説します。

ディレクトリマップの役割

ディレクトリマップには様々な役割があります。

Webサイトの規模やコンテンツの量が把握できる

ディレクトリマップを作ることで、Webサイトのページ数やコンテンツの量を把握できます。クライアントがWebサイトの規模を把握することで、制作の工数や必要なコストを見積もりするのに役立ちます。

Webサイトの構成を考えやすくする

ディレクトリマップの最大の役割は、Webサイトの構成を可視化することです。

サイトマップで示されるコンテンツの結びつきをもとにWebサイトの構成を組み立て、詳細な内容をディレクトリマップに一覧にします。

ディレクトリマップをもとに内容の検討や修正、削除をすることで完成度の高い構成を考えることができます。内容の重複や不要なページ、不足しているページを確認できコンテンツの精査をすることができます。

Webサイトの制作・管理がしやすくなる

ディレクトリマップがあるとどのページが完成していてどのページが未着手なのかが明確になるので制作の進捗管理がしやすくなります。進捗に合わせてディレクトリマップも更新することでスケジュール通りに制作ができます。

クライアントとディレクトリマップを共有すれば全体像を把握できるので、業務を円滑に進めることができます。必要な機能や全体像をエンジニアが把握することで、Webサイトの実装もしやすくなります。

SEO対策の抜けや漏れを防ぐ

ディレクトリマップを作ることでSEO対策にも役に立ちます。SEOは「検索エンジン最適化」のことで、検索した際にWebサイトが上位に表示されやすくすることです。

上位に表示されることでWebサイトを閲覧する人が増え、サービスを利用する人も増えやすくなります。

SEO対策にはWebサイトのタイトルやディスクリプションが関係しています。ディレクションマップにこれらの情報を記載しておくことで、SEO対策の抜けや漏れを防ぐことができます。

ディレクトリマップはいつ必要か?

ディレクトリマップはWebサイトの管理運用のあらゆる局面で必要になります。
具体的には、以下のような時です。

  • Webサイトの新規制作
  • Webサイトの運用
  • Webサイトのリニューアル
  • 競合サイトの分析
  • SEOの施作

このようにディレクトリマップはWebサイトの企画構想から設計、制作、納品後の管理運用、そしてリニューアルまで、プロジェクトが終わるまでの全ての段階で役立ちます。

ディレクトリマップは誰が作るか?

Webサイト制作を外部の制作会社に委託している場合は、制作会社が提案してくることが多いです。作成や管理も制作会社がすることが多いでしょう。

Webサイトが完成して納品した後はサイト管理の担当者がディレクトリマップを管理や更新をした方が良いでしょう。

ディレクトリマップを案件の状況に応じて編集してWebサイトのページを管理することが重要です。

そうすることで、担当者や委託先の変更の際にサイトの内容を把握していないという状況や、引き継ぎのミスも防ぐことができます。離乳―あるやページ追加の際にも見積もりをスムーズに行うことができます。

ディレクトリマップに必要な項目

ディレクトリマップに必要な項目はURL、タイトル、記事内容以外にもあります。

Webサイトの管理運用、SEO対策に関わる様々な情報をまとめる必要があります。具体的には以下の項目があります。

・ページID
・項目名(階層)
・ディレクトリ名、ファイル名
・タイトル
・ディスクリプション
・ワイヤーフレーム上の管理番号
・ページ制作時の委託先や進捗状況
・確認用URL
・本番URL
・備考

サイトマップやワイヤーフレームと連動して、ページの内容を簡単に紐づけられるように作成しましょう。

必要な項目をあらかじめ検討してフォーマットを作っておくのも良いです。

ディレクトリマップの作成方法

ディレクトリマップの作成方法を順番に解説していきます。

一度作成した後も修正することが多いので、後から容易に編集できるファイル形式や記述方法で作成するのがおすすめです。

具体的な手順は以下の通りです。

・Webサイトの全ページをリストアップ
・ディレクトリ名を決める
・ファイル名を決める
・title、descriptionを決める
・作成したディレクトリマップを見直し

では各手順を詳しく解説していきます。

Webサイトの全ページをリストアップ

ディレクトリマップを作成するためにWebサイトの全体像を把握することが必要です。

まずWebサイトにどんなコンテンツが必要かリストアップしましょう。

コーポレートサイトの場合は以下の内容になることが多いです。

・トップページ
・更新情報(お知らせ)
・会社概要
・経営理念
・代表メッセージ
・沿革
・取り扱い商品一覧
・ユーザー向けサービス案内
・お問い合わせフォーム
・採用情報
・プライバシーポリシー
・ご利用規約

Webサイトのコンテンツをリストアップしたら次はディレクトリ名を決めます。

ディレクトリ名を決める

Webサイトのコンテンツを入れるディレクトリ名を決めます。
サイトのURL が「https://〜.com/〇〇/□□/」となっている場合、〇〇や□□の部分がディレクトリ名です。ディレクトリはコンテンツを収納するフォルダのようなものです。

以下に具体的な例を挙げます。

・会社概要 「company」
・サービス案内 「service」
・お問い合わせ 「contact」

上に挙げたのは一例ですが、このようにディレクトリに名前をつけていきます。
そのあとは各コンテンツのファイル名を決めます。

ファイル名を決める

次にディレクトリの中に格納するファイル名を決めていきます。

ファイル名の具体例は以下のようになります。

・会社概要 「about.html」
・代表メッセージ 「message.html」
・沿革 「history.html」

このように各ページのファイル名を決めていきます。

Webサイトのページの階層を決定し、ディレクトリマップ上で階層ごとに列を分けるのがおすすめです。そうすれば見た目で階層構造を把握しやすくなります。

ディレクトリ名やファイル名は一定の規則を設けてサイト全体で統一するのが良いでしょう。

title、descriptionを決める

各ページのタイトルとディスクリプションを決めていきます。

Webページのタイトルとディスクリプションは、SEO対策の上で重要になります。
具体的には、以下のようになります。

・タイトル「会社概要|株式会社〇〇」
・ディスクリプション「株式会社〇〇の会社概要、住所など」

タイトルとディスクリプションは、コーポレートサイトでは定型文が使われることが多いです。
SEOに関してはオウンドメディアで対応する場合が多いです。

作成したディレクトリマップを見直し

作成したディレクトリマップを複数人で見直していきます。

抜けているページや重複がないか、不要なページがないかを確認します。
制作時の見積もりがしやすいように、Webページの可視化をしっかりしておきましょう。
見直しをしておくことで、追加や変更する際のトラブルを防止することもできます。

ディレクトリマップ作成ツールの紹介

表計算ソフトがおすすめ

ディレクトリマップの作成、管理には表計算ソフトがおすすめです。

リスト化しやすく、後から追加や変更が簡単にできるからです。

具体的にはエクセルやGoogleスプレッドシートが使い勝手が良いでしょう。

Googleスプレッドシートは無料で使えますし、クライアントと共有しやすいのでおすすめです。

自動作成ツール「Mogyura」

Mogyuraは、ディレクトリマップの自動生成ツールです。

ディレクトリマップの作成にはかなりの手間と時間がかかります。数十ページ〜100ページのWebサイトだと2~3時間はかかるのではないでしょうか。

しかしMogyuraを使うことでディレクトリマップの作成にかかる手間を大幅に削減できます。

最大で2000ページほどのWebサイトに対応していますし、手作業で起こりうる人的ミスを回避できます。

無料のプランでも100ページまで可能なので、多くの人にとって役に立つでしょう。

ただし、動的に生成されたリンクや2000ページ以上ある場合は苦手なので注意が必要です。

ディレクトリマップとサイトマップの違い

最後にディレクトリマップとサイトマップの違いを解説します。Webサイトのページ数が少ない場合はサイトマップがディレクトリマップの役割をするので混同されることがあります。

ディレクトリマップは全ページを網羅的に一覧でまとめたものですが、サイトマップはコンテンツのつながりを俯瞰して視覚的に表したものです。サイトマップはユーザーや検索エンジンに、サイトにどのようなページがあるか教える役割をしています。

辞書の索引のようなもので、ユーザーが見たいコンテンツを探すためにも使われます。サイトマップには、「HTMLサイトマップ」と「XMLサイトマップ」があります。

HTMLサイトマップはユーザーのために作られるサイトマップで、一般的にWebサイトのサイトマップを指します。

XMLサイトマップは検索エンジンにwebサイトの内容を知らせるもので、XML形式になっています。通常ユーザーは目にしないサイトマップです。最近はXMLサイトマップのみのWebサイトが多くなっています。

まとめ

ディレクトリマップはWebサイトの全てのページの内容を一覧にしてまとめたものです。Webサイトの企画、制作から運用、リニューアルまでの全ての段階で必要になり、業務を円滑に進めたりトラブルを防ぐのに役立ちます。

Webサイトに関わる人にとっては重要な資料なので知っておくと良いでしょう。

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