IFS関数は、複数の条件を評価して、それぞれの条件に対応する値を返す便利な関数です。
従来のIF関数をネストする複雑さを軽減し、可読性を向上させます。
本記事では、IFS関数の基本的な使い方からAND関数、OR関数、NOT関数との組み合わせ方法までを解説します。
IFS関数の基本的な使い方
IFS関数は、条件を順番に評価し、最初に真となる条件に対応する値を返します。
構文
=IFS(条件1, 値1, 条件2, 値2, ..., [条件N, 値N])
条件1, 条件2, ...
: 評価する条件。値1, 値2, ...
: 条件が真の場合に返す値。
IFS関数の具体的な使い方
成績に基づいて評価を返す場合
=IFS(A1>=90, "優", A1>=75, "良", A1>=60, "可", TRUE, "不可")
この例では、A1の値に応じて適切な評価を返します。
売上に基づいてボーナスを計算する場合
=IFS(B2>=100000, 10000, B2>=50000, 5000, B2>=20000, 2000, TRUE, 0)
この例では、B2の売上に応じてボーナスを計算します。
順位差分の計算(0位なし)
0位の順位がない場合のC2とD2の順位の計算方法です。
C2の数値がD2より低い場合、勝ちとし以外は負けとします。
=IF(C2 < D2, "勝ち", "負け")
順位差分の計算(0位あり)
0位の順位がある場合のC2とD2の順位の計算方法です。
C2が0時はD2を表示し、D2=0の時はC2を表示し、それ以外の場合はC2-D2を引き算する
=IFS(C2=0,-D2,D2=0,C2,TRUE,C2-D2)
勝ち負け判定の計算
スプレッドシートでセルB2の順位がセルC2、D2、E2のいずれにも勝っている場合に「〇」、いずれかに負けている場合は「✖」と記載する関数を作成するには、次のようにIF関数とAND関数を組み合わせます。
=IFS(C2=0,-D2,D2=0,C2,TRUE,C2-D2)
AND関数、OR関数、NOT関数との組み合わせ
IFS関数は、他の論理関数と組み合わせてさらに柔軟な条件設定が可能です。
IFS関数とAND関数の組み合わせ
AND関数は、すべての条件が真の場合に真を返します。
例えば、特定の範囲内の成績を評価する場合
=IFS(AND(A1>=80, A1<=100), "優秀", AND(A1>=60, A1<80), "良", TRUE, "改善の余地あり")
IFS関数とOR関数の組み合わせ
OR関数は、いずれかの条件が真の場合に真を返します。例えば、特定の条件を満たす場合に値を返す場合:
=IFS(OR(B2="東京", B2="大阪"), "主要都市", TRUE, "地方")
IFS関数とNOT関数の組み合わせ
NOT関数は、条件が偽の場合に真を返します。
例えば、特定の値を除外する場合
=IFS(NOT(C2="エラー"), "正常", TRUE, "エラー")
まとめ
IFS関数は、複数の条件を効率的に評価し、それぞれに対応する値を返す強力な関数です。
AND関数、OR関数、NOT関数と組み合わせることで、さらに柔軟で複雑な条件を設定できます。
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