Googleスプレッドシートを使うとき、データの集計や分析は日常的な作業です。その中でも、重複を無視して一意の値を数えることは、特にデータのユニークなエントリを確認する際に重要です。ここでは、そのための強力なツールであるCOUNTUNIQUE関数について、詳細に解説します。
COUNTUNIQUE関数とは?
COUNTUNIQUE関数は、指定した範囲内に含まれる一意の値の個数を数えるための関数です。例えば、リスト内の重複するエントリを無視して、各ユニークなエントリを一度だけ数えたい場合に非常に便利です。
基本的な構文
COUNTUNIQUE(範囲1, [範囲2, ...])
- 範囲1: 一意の値をカウントしたい範囲を指定します。
- 範囲2: (オプション)追加でカウントしたい他の範囲を指定します。複数の範囲を指定することもできます。
COUNTUNIQUE関数の使用例
ここでは、具体的な例を用いてCOUNTUNIQUE関数の使い方を説明します。
例1: 基本的な使用方法
例えば、A列に以下のようなデータがあるとします。
A |
---|
Apple |
Banana |
Apple |
Orange |
Banana |
Grapes |
このリストには、重複するフルーツ名が含まれています。COUNTUNIQUE関数を使用して、一意のフルーツの種類を数えます。
=COUNTUNIQUE(A1:A6)
この関数は、「Apple」「Banana」「Orange」「Grapes」の4つの一意のフルーツ名をカウントし、結果は「4」となります。
例2: 複数の範囲での使用
COUNTUNIQUE関数は、複数の範囲を同時にカウントすることもできます。例えば、A列とB列に以下のようなデータがあるとします。
A | B |
---|---|
Apple | Kiwi |
Banana | Mango |
Apple | Kiwi |
Orange | Pineapple |
Banana | Mango |
Grapes | Kiwi |
ここで、A列とB列の両方の一意の値をカウントしたい場合、以下のようにCOUNTUNIQUE関数を使用します。
=COUNTUNIQUE(A1:A6, B1:B6)
この関数は、「Apple」「Banana」「Orange」「Grapes」「Kiwi」「Mango」「Pineapple」の7つの一意のフルーツ名をカウントし、結果は「7」となります。
COUNTUNIQUE関数の応用例
例3: 条件付きでカウント
COUNTUNIQUE関数は条件付き書式と組み合わせて使用することができます。例えば、特定の条件を満たす一意の値のみをカウントしたい場合、FILTER関数と組み合わせることができます。
例えば、以下のようなデータがあるとします。
A | B |
---|---|
Apple | 1 |
Banana | 1 |
Apple | 2 |
Orange | 2 |
Banana | 3 |
Grapes | 3 |
ここで、B列の値が「1」の場合の一意のフルーツ名をカウントしたい場合、以下のようにCOUNTUNIQUEとFILTER関数を組み合わせます。
=COUNTUNIQUE(FILTER(A1:A6, B1:B6=1))
この関数は、「Apple」と「Banana」の2つの一意のフルーツ名をカウントし、結果は「2」となります。
例4: 配列数式としての使用
COUNTUNIQUE関数は、配列数式としても使用できます。例えば、A列とB列にそれぞれ異なるデータがある場合、それぞれの列の一意の値を別々にカウントしたい場合に便利です。
例えば、以下のようなデータがあるとします。
A | B |
---|---|
Apple | 1 |
Banana | 1 |
Apple | 2 |
Orange | 2 |
Banana | 3 |
Grapes | 3 |
ここで、A列とB列の一意の値をそれぞれカウントしたい場合、以下のようにCOUNTUNIQUE関数を配列数式として使用します。
=ARRAYFORMULA(COUNTUNIQUE(A1:A6, B1:B6))
この関数は、A列とB列の各列の一意の値をカウントし、結果は「4」と「3」となります。
COUNTUNIQUE関数の注意点
空白セルの扱い
COUNTUNIQUE関数は、空白セルを無視してカウントします。つまり、範囲内に空白セルが含まれていても、それらはカウントされません。
数値と文字列の区別
COUNTUNIQUE関数は、数値と文字列を区別してカウントします。例えば、「1」と「1」(文字列としての1)は異なる値としてカウントされます。
大文字と小文字の区別
COUNTUNIQUE関数は、大文字と小文字を区別してカウントします。例えば、「Apple」と「apple」は異なる値としてカウントされます。
まとめ
COUNTUNIQUE関数は、Googleスプレッドシートにおいて一意の値をカウントするための非常に強力なツールです。基本的な使用方法から、複数の範囲での使用、条件付きでのカウント、配列数式としての使用まで、さまざまな方法で活用できます。この関数を使いこなすことで、データの分析や集計がより効率的に行えるようになります。ぜひ、あなたのスプレッドシートで試してみてください。
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